3DのGUIがギミックの壁を越えられない理由と突破口

たしかにスゲー!。感覚は面白い。

これを使えば関連あるファイルを積み重ねていったり、今作業中のものは目立つところに配置したりといったことができる。

あたかも本当の机で書類をあちらこちらに動かしているような感覚だ。

本物の机の上で作業するような感覚が味わえる『BumpTop』 | 100SHIKI

しかし、ちょっと想像してみると、これは、便利さ・効率の面ではNGだろう。例えば、PCの中のファイルが全部紙になって机に置かれる状況は悪夢だ。


これに限らず、3DのUIで、スゲー!面白れぇ!ってのはあっても、実用にしたい!と思わせるものは見た記憶がない。これは落ち着いて考えてみれば当たり前だ。


人間は、目で画面を見て作業する。PCでなくても、目で対象を見て作業する。物理的作業をするときはともかく、デスクワークをするときは対象を正対してそれを見て作業する。つまり、作業するときの対象は基本的に2D。3Dで起こりえる、対象が正対せず変な角度だったり物陰に隠れる事は、作業の支障にしかならない。3Dである事のメリットは、空間の大きさが収納などに便利なだけ。


つまり、人間のデスクワークの基本はそもそも2D。3Dはおまけ。だから、GUIでも3Dはどうしてもおまけになってしまう。


で、どうするか。2Dに+する次元を現実の奥行きにマップするから、現実の 2D=主・3D=従 にはまってしまう。なにか他の量数にマップしてはどうだろうか。まったく直感と異なる世界になりそうだが、それは西垣通が「マルチメディア (岩波新書)」で言っていた「身体の再構築」(だったか?)って事で。